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国際学部

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更新日:2019年10月02日

【国際学部】ゼミ合宿を行いました(西山ゼミ、広島)


 西山ゼミは、9/18~19日にかけて、1泊2日の日程で、3年(国際専門演習)、4年(卒研演習)合同で、ゼミ合宿を実施しました。


二日目、広島から呉にフェリーで移動、呉港の中央桟橋で


 例年軽井沢や河口湖の共立の寮や近郊の施設を使うことが多いのですが、今年の3年ゼミのテーマが「博物館に展示される歴史」ということで、4月末に展示がリニューアルされたばかりの広島平和記念資料館、および呉の大和ミュージアム(と「てつのくじら館」)という、第二次世界大戦(アジア?太平洋戦争)に関わる代表的な歴史博物館を見学することにしました。平和記念資料館については、高校の時に修学旅行などですでに(以前の)展示をみたことがあるかと思いましたが、実際には今回初めてというゼミ生がほとんどでした。


 初日は12時過ぎに、平和記念資料館から歩いて10分弱ほどの宿泊施設、広島市国際青年会館(アステールプラザ)に集合し、まずは4年生の卒論中間報告を、3年生との混成の4グループに分かれて行いました。普段はゼミが学年別になっていますが、こうした場を設けることで、卒業研究のみならず、学年を越えた交流の機会をもつことができました。


ロビーの電子案内板にゼミの名前が!


3年生、4年生混ざってのグループ別卒論中間報告

 

 報告会終了後、いよいよ平和記念資料館へと向かいました。今回は夏休み中に関連する文献、および見学後質疑応答に応じていただいた、資料館学芸員の土肥幸美さん、日本現代史研究者の福島在行さんの論文を読み、また8月6日に放映されたNHKスペシャル「”ヒロシマの声が”きこえますか~生まれ変わった原爆資料館」を視聴し、質問事項や展示の注目点などを事前に考えたうえで、見学にのぞみました。




平和記念資料館前の噴水にかかる虹。
慰霊碑から原爆ドームを望む




NHKスペシャルでも冒頭で取り上げられた、本館展示の最初のスペースに展示されている被爆した少女、藤井幸子さんの写真(左)。これから語られる歴史が何かを訴えるような視線が印象的。また、本館展示が終わった後、通路の奥に展示されているパネル。右側の10年後の写真を見ると、被爆を乗り越え、一見「ハッピーエンド」のような人生を送ったという印象をもってしまいますが、説明を読むと、被爆後多感な10代にさまざまな手術を受け、またその後結婚し、子どもを育てながらも、30代になってがんに侵され、42歳で亡くなったことが書かれていました。被爆者が戦後長期にわたって苦しんだことを偲ばせます。


 見学後は、上述の通り、まず資料館地下の会議室をお借りして、リニューアルに携わった学芸員の土肥幸美さんに、学生からの質問に応じる形で、1時間あまりにわたって丁寧に解説していただきました。「きのこ雲の上からではなく、その下にいた被爆者と間近で向き合う」という、今回のリニューアルのコンセプト、苦労した点、展示品の選択、視覚音響の活用、外国人被爆者の展示、見学者の役割、本館展示と原爆の投下、戦後の核兵器にかんする東館展示の関係、当事者なき社会への継承可能性など、さまざまな点について、貴重なお話しを伺うことができました。




解説される資料館学芸員の土肥幸美さん(左)と、話を聞く学生たち(右)。


 さらに、宿泊施設に戻ってからも、日本現代史として平和博物館を研究している福島在行さんにお越しいただき、今回のリニューアルで撤去された「蝋人形」をめぐる問題から、博物館展示における「遺品」と「模倣再現」の関係性など、歴史博物館一般にかかわる重要な論点を、研究者の立場からお話しいただきました。「本物」(遺品)と「偽物」(再現)というと、前者が正しく後者は誤りであるかのように思われるが、前者はその展示の仕方によって伝わるメッセージは大きく変わり、また後者も「本物」に近づけようとする努力において価値を持ちうる、という最後のご指摘は、歴史を「伝える」という博物館の社会的な役割を改めて考えるうえで、大変示唆に富んだものでした。事前に読んだ福島さんの論文にもあった、博物館では「展示から学ぶ」だけではなく、「展示を取り巻くものから学ぶ」こと、「自分の心と身体の反応から学ぶ」ことが重要であるということを、より深く理解できたのではないかと思います。


 土肥さん、福島さんにはご多忙のところ、お時間をとって貴重なお話しを懇切丁寧にしていただき、誠にありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。


福島さんに教えていただいた、2015年にはじめて被爆施設であることが判明した公衆便所。

 

 二日目は、せっかくの快晴であったこともあり、移動手段をフェリーに変更し、呉に向かいました。途中海上自衛隊の艦船とすれ違い、呉、そして右手に間近に望む江田島は、戦前も海軍の拠点であったことが、改めて想起されました。




フェリーにてくつろぐ学生たち(左)
すれ違う海上自衛隊の艦船(右)


 この日のメインの見学施設は、45分ほどして到着した呉港に隣接する大和ミュージアムでした。学生たちは三々五々のグループに分かれ、軍港としての呉の歴史、そしてそこで製造された戦艦大和、さらに戦後の造船業への転換などの展示を、ときにボランティアのガイドの方に質問しながら、また展示の目的や手法について、前日の平和記念資料館と比較しつつ、1時間半ほど見学しました。


大和ミュージアムにて、ガイドの方の説明を聞きながら見学する学生たち


 昼食休憩後、最後に海上自衛隊の施設「てつのくじら館」で、機雷掃海作業についての展示や、潜水艦内のくらしについて見学したのち、JRで呉駅から広島駅に出て、解散となりました。1泊2日の短い日程でしたが、ゼミのテーマについての理解と思考を深めるよい機会だったと思います。また、4年生たちは、卒業前の仲間との懇親の機会としてよい思い出になるのではないかと思います。その前に、まずは12月の卒論提出に全力を注いでもらわなければなりませんが。


呉駅の待合スペース。大和ミュージアムに加え、近年映画?テレビドラマ化された『この世界の片隅に』の影響もあり、歴史が重要な観光資源でもある呉では、町の玄関口にも明治から終戦までの歴史が展示されていました。